人間環境大学

環境科学部

情報を扱う能力。
それが未来の生活をまもる鍵。

街に出て、山に分け入り、各所からデータを「集めてくる」。
そのデータを「解析して、現場に活用できる情報として返す」。
これらの手法を手に入れる。
身の周りの生活環境から、社会環境、地球環境に至るまで、
豊かな未来を切り開く新しい力を身につけます。

情報を扱う能力。
それが未来の生活をまもる鍵。

人間環境学部環境科学科は、環境科学部へと進化します。
時代の要として注目される「データサイエンス」を駆使して、
環境問題にアプローチをする学科も誕生します。
街に出て、山に分け入り、各所からデータを「集めてくる」。
そのデータを「解析して、現場に活用できる情報として
返す」。
これらの手法を手に入れる。
身の周りの生活環境から、社会環境、地球環境に至るまで、
豊かな未来を切り開く新しい力を身につけます。

  • Message

    面白い関心事をガッツリ追究してみよう

     環境科学部では多くの教員が博士号を取得しており、豊富な研究実績と実務経験をもつ教員から高度な専門教育を受けることができる一方で、こうした教員が、1・2年次にはメンター、3年次以降はゼミ担当教員として、学生一人ひとりの個性を伸ばし、勉学や進路の相談にのるほか、学生生活全般をサポートして、親身になって皆さんを希望する進路へと導きます。

  • 環境科学部長 教授

    藤井 芳一

    横浜国立大学博士(環境学)。
    人間環境大学人間環境学部卒。
    国立環境研究所アシスタントスタッフ、
    農業環境技術研究所契約研究員、
    人間環境大学環境教育センター助手、
    本学准教授を経て現職。
    専門は、土壌環境学。

SDGsを学び、
持続可能な社会について考える。

  • SDGs概論
  • 学部共通必修科目

各教員の専門分野から
持続可能な開発に迫る

陸や海、緑の豊かさ、気候変動など17の開発目標について、
各教員から事例を交えて専門的な知識を学びます。

学科長のコメント

  • フィールド生態学科長 准教授
    立脇 隆文

    生態系をみつめ、人と自然の未来をまもる

     海。川。森。そこに住む動植物。こうした自然環境の中で環境問題は起きています。フィールドでの調査・研究を通じ、自然の仕組みから環境問題を理解できる人を育てます。

  • 環境データサイエンス学科長 教授
    薄井 智貴

    データを読み解き、
    地球環境の未来を考える

     地球温暖化、海洋汚染、資源の枯渇。様々な環境問題を、社会調査・データをもとに正しく理解し、AIや機械学習などのデータ解析技術を駆使して解決に導く力を養成します。

Department of Field Ecology

Features
学びの特長

  • 生態学の視点から、
    人と自然の間の課題に向き合う

    生物の生態や生態系の仕組みを理解し、
    人と自然が共生する社会を目指す

     希少種の絶滅、森林の劣化、河川の汚染、中・大型哺乳類による農業被害など、人と自然の間の問題は山積みです。解決に導くには、生態系の仕組みや、生物の生態を考慮した解決案を示し、実践していく必要があります。フィールド生態学科では、基礎として「生態学」を学び、「4つの領域」で専門知識や課題解決のノウハウを学びます。また、森、川、海などのフィールドを舞台とした実験・実習で生態調査や環境保全の技術を修得します。

生物と環境、生物同士の相互作用を理解し、
生物多様性の保全や
様々な環境問題を解決。

 地球には、植物、昆虫、魚類、鳥類、哺乳類など、多様な生物が生息しています。これら生物同士、生物と環境との相互作用を明らかにするのが生態学です。生態系の仕組みを理解し、人間、生物、環境の間に生じる問題を解決する糸口を探ります。

現役の水族館館長から直々に学ぶ
水生生物の飼育・展示

 実際に海の⽣き物を採集し、⽣物の⽣態・⽣息環境への理解を深めるだけでなく、採集した⽣物を⼤学に持ち帰り、飼育・展示を⾏います。現役実⼒派の現役館⻑から、⽣き物の魅⼒を引き出す⽅法を実習形式で学びます。

Curriculum
カリキュラム

多様な生態系を理解し、人間と環境との間で生じる問題を解決。自然共生社会の実現に向けて、提案・行動できる力を養います。

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(2024年度カリキュラム予定)

Department of Environmental Data Science

Features
学びの特長

  • 環境問題・社会的課題の本質を見抜き、コンピュータ・情報学を武器に解決へと導く

    人工知能やデータ解析の知識と技術を身につけ、
    人間社会における様々な課題を解決します!

    様々な環境問題や社会課題を抱えている地球。今、私たちに何ができるのでしょうか。それら諸問題を解決するためには、まず何が問題となっているのか、真の要因を捉える必要があります。環境データサイエンス学科では、環境問題を中心とした、我々が抱えている様々な問題や社会的課題を、「データ」を切り口として捉え、情報技術と統計解析により正しく理解し、新たな解決策を模索する手法を学びます。具体的には、実世界の様々な現象や地域課題を、観測や調査などを通じてデジタルデータとして取得し、AIや機械学習、統計解析などの情報技術により解析し、新たな価値やサービスの創出など実装を行います。このような、「取得」「解析」「実装」による実践的な課題解決サイクルを「データ循環」と呼び、環境データサイエンス学科の学びの根幹としています。これにより、地球環境問題のみならず、社会やビジネスにおける課題を自ら発見・解明し、解決策を立案できる力を育成します。社会的価値創造のための幅広い知識と技術を修得し、社会やビジネスにおいて活躍できるデータサイエンティストを目指してみませんか。

  • 二酸化炭素増加にともなう
    地球温暖化問題

  • プラスチック不法投棄による
    海洋汚染問題

  • 若者の人口流出にともなう
    農山村過疎

  • 化石燃料枯渇にともなう
    エネルギー問題

  • 人口爆発や高齢化にともなう
    農業・食糧問題

  • 自動車に起因する
    都市環境・交通問題

データから問題を理解し、
データにより解決に導く。

データサイエンスって、むずかしそう。

 データサイエンスは、データの力で課題を解決に導く新しい分野の1つです。
私たちの身の回りには「社会課題」や「人のくらし」に関する様々なデータが存在しています。この課題抽出からデータ処理による解決策の提案を行うことが、データサイエンスの目的です。
これは、畑で作物を育て、収穫し、調理して食べることに似ていませんか?
私たち環境データサイエンス学科では親しみをこめて「データ菜園」と呼んでおります。

私たちは、「データ菜園」と呼んでいます。

我々の生活の諸問題を捉える社会環境領域
人工知能やデータ解析で解決する環境情報領域

社会・経済的な視点から環境問題の本質を理解するとともに、解決のための情報処理技術を学ぶ

  環境データサイエンス学科の学びの特長は、環境や経済といった社会を取り巻く課題を理解する「社会環境」と、その課題をデータサイエンスの知識と技術により解決する「環境情報」の2つの領域を学ぶことにあります。1学年40名の徹底した少人数教育において、1年次から、地域を対象とした社会フィールド調査やデータ解析のためのプログラミング実習など、実践的な知識と技術を学び、2年次以降、人工知能と機械学習、情報メディア概論、スマートアグリ概論、環境調査分析、経営データ・ ESG投資分析、国際協力論、社会環境調査法、環境社会学などの幅広い科目において、専門知識を修得します。

Curriculum
カリキュラム

データサイエンスと社会調査の融合によって
現代社会を鋭く分析し、
持続可能な社会を創るための⽅策を提案します。

拡大して見る

(2024年度カリキュラム予定)

フィールド生態学科/環境データサイエンス学科
卒業後の進路

「一人ひとりの個性を大切に」
それがJINKANの就職・進路相談室

未来へはばたくため、自分で考え、判断し、行動することが大切。
みなさんの目指す将来像の実現に向けて、全力でサポートします。

2022年度 就職率 (令和5年3月現在)

100%
環境科学部が目指す将来像

「環境」を武器に広く社会で活躍する

職種
本学で取得が目指せる関連資格
動植物を護る仕事
自然保護官、県・市町村の環境課(公務員)など
学芸員、鳥獣管理士、生物分類技能検定、ビオトープ管理士、ダイビングライセンス、環境再生医、鳥類標識調査員
自然環境の調査・分析に関わる仕事
環境調査会社、環境コンサルタントなど
鳥獣管理士、生物分類技能検定、鳥類標識調査員、環境再生医
自然に関わる仕事
農業法人、森林組合、造園・緑化関連など
鳥獣管理士、生物分類技能検定、鳥類標識調査員、環境再生医、ビオトープ管理士、ダイビングライセンス、ドローン操縦士(回転翼3級)
一般企業の環境・情報部門
データ解析部門、CSR部門、SEなど
統計検定、社会調査士、環境社会検定(ECO検定)、ITパスポート
環境系企業の仕事
環境調査員、エコツーリズム、電力会社など
鳥獣管理士、生物分類技能検定、鳥類標識調査員、環境再生医、ビオトープ管理士、ダイビングライセンス、公害防止管理者、毒物劇物取扱者、甲種危険物取扱者
環境教育に関わる仕事
動物園、水族館、博物館、自然学校、学校教育NPOなど
学芸員、鳥獣管理士、生物分類技能検定、鳥類標識調査員、環境再生医、ビオトープ管理士、ダイビングライセンス
大学院、進学
環境学、生態学、情報学、社会科学、農学、化学など
  • 主な就職実績

     公務員  警視庁/愛知県警察/静岡県警察/岐阜県警察/名古屋市役所/岡崎市役所/知多市役所/大治町役場/愛知県教育委員会/豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)
     一般企業・団体職員公務員  トヨタ自動車/デンソー/アイシン・エィ・ダブリュ/三菱電機住環境システムズ/日鉄環境エネルギーソリューション/野毛山動物園/トーモク/日本工営都市空間/アース環境サービス/土木管理総合試験所/トヨタネ/地球緑化センター(NPO)/ノービル/イノチオグループ/東武緑地/住友林業/豊橋園芸ガーデン/岡本環境造園/名古屋YMCA/名古屋鉄道/マルハニチロ物流/ナビオコンピュータ/リコージャパン/JTB中部/新日本法規出版/農業協同組合(JA)/名古屋銀行/三菱UFJ証券/大垣共立銀行/岡崎信用金庫等の信金/東京海上日動火災保険/郵便事業、郵便局/アサヒ飲料販売/イオン/コメリ/イトーヨーカ堂/ベネッセスタイルケア など

  • 主な進学実績

    京都大学大学院(理学・農学・人間環境学)/北海道大学大学院(文学・農学)/東北大学大学院(文学・国際文化)/名古屋大学大学院(経済学・生命農学・環境学)/筑波大学大学院(生命環境科学)/宇都宮大学大学院(地域創生科学)/弘前大学大学院(農業生命科学)/東京農工大学大学院(農学府)/千葉大学大学院(自然科学・社会科学)/横浜国立大学大学院(環境情報学府)/金沢大学大学院(自然科学)/山梨大学大学院(医工農学総合教育部)/信州大学大学院(工学・農学)/静岡大学大学院(農学)/愛知教育大学大学院(教育学)/豊橋技術科学大学大学院(工学)/岐阜大学大学院(工学・農学)/三重大学大学院(生物資源学)/富山大学大学院(医学薬学)/神戸大学大学院(国際協力・総合人間科学)/京都府立大学大学院(農学) など

取得可能な免許および資格

  • 学芸員
  • ビオトープ管理士
  • 鳥獣管理士
  • 鳥類標識調査員
  • 生物分類技能検定
  • ダイビングライセンス
  • 環境再生医
  • 毒物劇物取扱者
  • 公害防止管理者
  • 甲種危険物取扱者
  • 社会調査士
  • 環境社会検定(ECO検定)
  • ITパスポート
  • ドローンライセンス(回転翼3級)
PICK UP

鳥獣管理にかかわる日本で唯一の資格
鳥獣管理士

"東海地方初"
一般社団法人鳥獣管理技術協会の
「JWMS認定プログラムⅠ」に認定

環境科学部フィールド生態学科の学びの内容は一般社団法人鳥獣管理技術協会の「JWMS認定プログラムⅠ」に認定されています。
「JWMS認定プログラムⅠ」は鳥獣管理にかかわる知識・技術の普及や、技能の習得を目的とした、専門的で体系的な教育プログラムを示すものです。JWMS認定プログラムⅠの修了者には、同協会による「鳥獣管理士準1級」の受験資格が付与されます。

人と野生動物の間に生じている農作物被害や人身被害などの問題を、動物が絶滅しないように配慮しながら解決するために、鳥獣管理の知識や技術をもつ人材が、全国的に必要とされています。

Message

それぞれの専門領域の学びをインタビュー

将来は自然に関わる仕事を。
その夢に向かって、 森林管理から農業、
環境まで幅広く楽しみながら学ぶ日々。

 もともと庭師になりたくて高校で造園について学んでいたのですが、庭師にこだわらなくても、他にも自然に関わっていける仕事があるのではないかと思うようになりました。様々な職業を知ったことで、もっと視野を広げ、自然に関わる分野を幅広く学んでみたいと本学部を選びました。森林管理や、農業、環境教育などさまざまな分野について学んでいるので、将来の職業選択に役立てていきたいです。また学科内には、魚類や昆虫など一つの分野に特化して詳しい学生や先生がたくさんいるので、話を聞いているだけでも興味深く、勉強になります。生き物が好きな人はもちろん、農業や林業、海のことなど、自分の生活にも密接に繋がっている世界に目を向けるきっかけになるため、将来の目標がはっきりしていない人でも、楽しみながら学んでいける環境だと思います。そして噂どおり、先生と学生の距離が近く、先生の紹介で1年生のうちからイベントに誘ってもらえるなど、貴重な経験ができる充実した毎日が過ごせます。

中西 弥紗さん
フィールド生態学科 1年 
愛知県立安城農林高等学校 出身
未来社会に必要な知識とスキル、
実地経験を積みながら、
地域への情熱を持って行動する
公務員を目指して準備中。

 将来は地域を支える公務員になりたいと考えています。大学生になって学生団体の一員として公務員の方と会った際に、地域への情熱や思いを持って行動していることをひしひしと感じました。そして自分が地域を活性化していくために何ができるのかを考え始めた時、今までにないくらいワクワクしたのを覚えています。公務員に求められる基礎的な知識を得るためにも、今は経済学や経営学、社会学を学ぶとともに、今後必須スキルとなるプログラミングなどを学習しています。また環境データサイエンス学科では、今後の社会で必須となるAIやデータ分析だけでなく、企業経営、地元民へのアンケート調査などをフィールドに出て現地調査を学ぶこともできます。集めたデータを分析し、環境・社会問題の解決を目指すための知識や経験を得て、社会で活躍したいと考えています。本学科は、これからの社会で生き抜いていくために必要な力をつけることが出来る学科だと改めて思います。

枝光 駿寿さん
環境データサイエンス学科 1年 
愛知県立名古屋西高等学校 出身
環境と開発。
そこに内在する問題に直面し、考え方に変化が。
将来は開発と保全の矛盾を解決したい

 高校生の時に社会起業家になりたいと思い、自然環境と社会環境の2つの視点から環境問題について学べる本学へ。入学当時はニュースなどの目に見える情報から、地球温暖化をはじめとする社会問題を解決したいと考えていましたが、2年次の「環境と開発」の講義をきっかけに考えが変わりました。その講義では、アフリカ最大のビクトリア湖でナイルパーチという魚を生活の糧にしている村人の貧富の差、権力者によって隠蔽されている貧困の連鎖が起きていることを知り、衝撃を受けました。ナイルパーチは日本の学校給食や弁当のフライに使われているため、より当事者意識を持ちました。ただ開発するだけではなく、公にできない声なき声に耳を傾け、解決に繋がる行動をしたいと思いました。今は商業簿記二級や経済学、経営構造と行動を企業の経営事例から学び、開発途上国の発展の現状や、開発と保全の相反する行為が、自然や社会にどのような影響を与えるのかを考えています。

桐山 真衣さん
環境科学科 2年 
岐阜県立大垣養老高等学校 出身
歩く生き物図鑑とも言える学生たちと
楽しみながら講義する先生たちと。
刺激し合い ながら過ごす充実した時間。

 本学については「謎に包まれた山の中の大学」という印象を持っていました。実際に入学してみて感じたのは、皆かなりの生き物好きだということ。それぞれが何か一つの生き物に対する知識に長けており、学生たちにもまるで「歩く図鑑」のような存在が大勢集まっています。先生との垣根も低く、各分野のプロフェッショナルと早い段階から多く接することができるのは、他大学ではあまり経験できないことだと思いますし、何より受講者よりも担当教員の方が楽しそうに講義を進めていることが印象的です。また3年生になってくると、学生たちもそれぞれ自分の進みたい世界を明確に捉えていて、彼らから常に刺激を受けています。私自身は、海洋資源を守る仕事に就きたく、現在、水生動物ゼミに所属し海洋プラスチックについて研究しています。教科書の内容だけで議論は行わず、実際に現場に足を運び、見て触れて必要な知識や技術を修得し、リアルな経験を積んでいることが今後自分の武器になっていくと確信しています。

齊藤 冠太さん
環境科学科 3年 
愛知県立中村高等学校 出身