人間環境大学

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【心理学科コラム】ヤドカリのお引っ越し

 ヤドカリは,自分の身体の成長に合わせて貝殻の引っ越しを行います。これを大学生にたとえると,大学に入ったばかりの新入生が,今までの生活から離れて新しい大学生活へ入っていく様子と重なってみえるという研究者もいます。その中では次のようなことが言われています。

多くの人が試行錯誤しながら自分に合った貝殻を見つけ,ときどき他人と比べて良し悪しを確かめていきます。ある人は,二回り以上大きな貝殻を選んで,自分をその殻に合わせようと頑張ります。ある人は,多くの貝殻をキープし過ぎて,どれを選んだら良いかわからなくなったりします。また,ある人は,今までの貝殻を脱がずに,背負ったまま新しい貝殻に入ろうとします。このようにして,新入生の「貝殻探し」はさまざまな形で進むのですが,学年が進むにつれて,大学生の「自分探し」は,次第に借り物ではない独自の貝殻を作る方向に進んでいきます。

 新入生である大学生1年生にとっては,「貝殻探し」をしている時期ですので,一生懸命自分の居場所を探したり,ときには困難にぶつかっていたり,無理をしていたりするかもしれません。2年生以上の学生は,「貝殻探し」をある程度終えたり,「独自の貝殻」を作るために夢中になったり,ときには再び「貝殻探し」をして迷いを感じている人もいるかもしれません。

 このように,新しい生活に入っていくと,ヤドカリの引っ越しのように,新しいことと出会う新鮮さもありますが,人と比べてしまったり,無理をしたりと大変さやしんどさとも向き合っていくことになります。そのようなときに,話を聞いてもらったり,ゆっくりと考える時間をとったり,誰かに手伝ってもらったりしながら,自分に本当に合った「貝殻」を見つけて,自分らしさを追求できるといいなと思います。(心理学科 教員)

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