人間環境大学

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【環境科学科コラム】環境の状態を正しく把握するには..

 川の水の一部が泡立ち,その近くを魚の死骸が流れていく..私が小学生の頃に住んでいたとある町を流れる川の,当時の様子です.この頃から,水質汚染などの環境問題に関心を持ち始めたことを記憶しております.

 この川には,どのようなことが起きていたのでしょうか.私が見た魚の死骸は,川の汚染の影響で死んでしまった魚なのかもしれませんが,鳥に襲われたものの逃げ切り,しかしながら力尽きて死んでしまった魚なのかもしれません.川の水の泡は,生活廃水などとして洗剤が川に流れ出たためかもしれませんが,河川に生息する藻類の分泌物などによるものかもしれません.

 このように,"何か異変は感じるのだけれど,何が原因か分からない"といった事態に対し,様々な測定によって原因を探ることができます.その際,汚染物質が原因であれば,その物質の特定には化学分析が欠かせません.

 また,自然環境中では,動物が餌を食べたり,水を飲んだり,植物が養分を吸収したりなどの物質の移動(物質循環)が必ず生じており,自然環境の仕組みを知るにも,動植物を育てるにも,物質の移動について把握することは重要です.その際にも,化学分析は欠かせないものです.

 環境の状態を正しく把握しておかないと,適切なタイミングで適切な程度の対応(汚染浄化,給餌,施肥,等々...)を取ることが困難になりますが,環境の状態を正しく把握するには,適切な化学分析による環境調査が欠かせません.

 では,適切な化学分析とは,どのようなことを指すのでしょうか.

 9月22日のオープンキャンパスにおける体験セミナーでは,上記のように,環境を理解するためには化学を知ることが必要であること,分析という方法で環境中の物質の挙動を把握することができることを確認した上で,適切な化学分析を行うためにはどのようにすればよいのか,などについて,実際に参加者に試料を分析していただきながら考えていきます.

 化学と聞いただけで,あの(元素)記号の羅列を思い起こして苦手意識を感じる,,,というそんな人にも理解ができるように化学式などは極力使わずに,感覚的に実感していただけるセミナーにする予定です.ぜひご参加ください. (環境科学科 藤井芳一)

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