人間環境大学

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【心理学科コラム】更新しました。

学校生活に「適応している」あるいは「適応していない」という言葉を聞きますが、この「適応」という言葉はどのような意味で使われているのでしょうか?学校で何か問題を起こしていなければ、はたして「適応」しているといえるのでしょうか?

 心理学では、「適応」については統一した見解が得られていないともいわれていますが、一説では大きく分けて二つの流れがあるといわれています。ひとつは、「適応」とは人と環境との関係を表す概念であり、両者が調和した『状態』であるとのとらえ方です。例えば"この学校は居心地よいなぁ~"、"学校の友達と一緒にいると楽しいなぁ~"、"自分を出せる場があって充実しているなぁ~"などと感じている状態をいいます。もうひとつは、「適応」とは人がその内的欲求と環境の間により調和的な関係をつくり出そうとして、行動を変えていく連続的な『過程』であるとのとらえ方です。例えば、"学校生活を過ごしやすくなるように友達と仲良くしよう"、"受験勉強は最悪だけど、部活動で体を動かしていると嫌なことを忘れてスッキリ過ごせる"、"学校は色々大変だけど、休憩時間に好きな本を読んでいると落ち着いて過ごせるようになった"など環境にあうように自らはたらきかけている過程のことをいったりもします。

 そのように考えていくと、今学校生活をどのように感じているかという点ももちろん大切かもしれませんし、学校という世界のなかでどのように過ごしていきたいか、そのために何が必要かについても考えていくことも「適応」するためのヒントになるかもしれません。ただ、環境に合わせて頑張りすぎてしまうのも疲れてしまいますよね・・・。そうすると内的欲求(自分はこうしたい!との思い)の側面が満たされず、学校に行きたくないなぁと思ってしまうこともあるかもしれません。最終的には、自分を大切にしながら、自分の心の声と周りの声とのハーモニーを探していく道のりこそが「適応」といえるのかもしれませんね。

 でも、そもそも自分の心の声って・・・?周りの声って・・・?難しいですよね・・・。そんなとき相談室のドアをノックすることで、自分の心の声をゆっくり聴いてもらえ、もしかしたら自分の新しい一面を発見することにつながっていくかもしれません。あるいは、少し不協和音になってしまいがちな自分?についても、これも含めて私と思えることがときに1歩となるかもしれませんね。

(心理学科 鈴木)

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