人間環境研究指導分野
科学技術と経済社会環境演習、特論 奥田 栄 教授
現在の社会生活にあっては、科学技術と関連を持たない側面を見いだすことはほとんど不可能である。科学技術が社会に分かちがたく組み込まれているためである。本科目では、様々な問題を取り上げ、その問題がどのように生じるのか、どうすれば解消できるのかを、科学技術と経済社会環境の相互作用という観点から解明していく。
地域経済演習、特論 藪谷あや子 教授
福祉や環境政策を含む日本の国土開発および地域開発・地域政策のあり方を、日本経済の課題と合わせて考察する。具体的には、近年、衰退傾向が著しい商店街や地域経済の現状について事例調査し、さらに国内外の事例を紹介し、比較・検討したうえで、今後のまちづくりの課題と地域経済再生の条件について考える。
環境経済学特論 山根卓二 准教授
環境および経済に関わるいくつかの思想(功利主義、経済自由主義など)について検討する。特に、それぞれの思想がどの時代のどんな人物によって構築されたのかを探り、(1)それが現代の経済問題や環境問題を認識したり評価したりするのにどこまで有効であるか、(2)われわれがイデオロギーに陥らないためにはどうすればよいか、などについて議論する。
資源循環型経済社会特論 吉野敏行 教授
人間社会と自然との間の物質代謝には、資源の一方通行型形態と循環型形態を両極としてさまざまな歴史的形態がある。この諸形態を人口水準、経済システム、科学技術の発達度、自然・資源環境の様態などを総合し、文明史的な視点に立って考察する。
環境リスク管理基礎実習 守村敦郎 准教授
人間活動と自然環境の間で双方向に及ぼされる環境リスク問題について、その概念と分析・評価手法の基礎的事項を実習を通じ理解する。実習では地域を核とした視点と課題のもとに、フィールドワークを主とする局地的事象の調査・分析から、地理情報システム(GIS)やリモートセンシングを用いた広域的分析までを取り扱い、フィジカル・メタフィジカル両面からの評価手法を修得する。さらに行政・企業・民間にわたるリスクコミュニケーションの促進に向けた、情報整備・伝達手法の理解を目的とする。
環境倫理特論 内藤可夫 教授
環境倫理学には道徳的価値や倫理規範を論じる狭義の倫理学の立場のものから、人間のあり方、文化・文明のあり方を論じる広義の倫理学の立場まで存在するが、授業では、そのような様々な立場が存在することの思想的、哲学的、あるいは文化・社会的な背景を分析し、立場の違いを超えた環境倫理の可能性を探る。
財務会計演習、特論 磯貝 明 教授
会計情報拡大の中での財務会計における情報提供機能を重視し、企業の環境活動を認識・測定・伝達するうえでの諸問題を総合的、体系的に論及する。さらに環境報告書をとりあげ、環境情報開示の実態を把握し、環境会計システムの構築及び会計基準の整備における今後の課題について考察する。
環境分析化学演習及び実験、特論 長井正博 准教授
地球環境は気圏、水圏、岩石圏、生物圏から構成されているとの観点から、地球環境中の化学種の分布と動態について考える。具体的には、ケイ酸やリン酸、鉄などをとりあげ、海水や湖水中におけるこれらの化学種の挙動を、化学的な側面、特に固液分配に注目してみていく。
臨床心理研究指導分野
臨床心理学特論 渡辺雄三 教授
臨床心理士として必要不可欠な臨床心理学の理論を学ぶ。精神病院や精神科クリニック等の病院心理臨床を始めとして、さまざまな臨床現場において通用する、心理面接・心理療法・心理査定の理論と技法とを学習する。また臨床心理士の基本的な臨床姿勢と倫理について、他の研究論文や実際の事例にも触れながら学ぶ。
臨床心理面接特論 田畑洋子 教授
臨床心理面接を行うにあたっての基本的態度特に倫理への理解を深め、心理面接を通しての人格変容に触れることにより、心理臨床実践への動機づけを高めることを目的とする。具体的には心理療法に関する各種理論を学び、担当教員の自験例や公表事例を検討することにより、理論が実践にどのように生かされるかについて理解を深める。
臨床心理学査定特論 髙橋 昇 教授
臨床心理査定についての基礎から臨床実践的な使用方法に至るまでの習得を目標とする。査定は心理療法と切り離すことのできない技法であり、その理解と実践力は臨床的な力ともなる。基礎的な施行法や分析法と共に、病態水準の診断、人格や知性の判断、感情や対人関係の在り方などの解釈をめぐって検討を行う。
障害者心理学特論 坪井裕子 准教授
近年、法律の改正により対応が急務とされている障害児者について、社会的な状況をふまえた上で、障害の特徴と予後、心理的特性、発達上の諸問題を理解することを目的とする。様々な事例を通して検討を行い、適応上の問題と障害児者の家族への支援のあり方についても学ぶ。
心理面接を行うために必要な基本的態度や倫理の問題に関する理解を深め、面接の各技法を体験的に理解することを目的とする。心理面接を行うにあたっても基礎となる「聴くこと」と「応答すること」についてロールプレイを行ってカウンセラーとしての基本的態度の涵養をはかり、遊戯療法や箱庭療法についてはビデオ視聴や制作実習を行い、実践力を養う。
臨床心理士として現場で働くために必要な、一人一人のクライエント(患者)に即した、臨床心理学的査定(見立て、診断、方針)と臨床心理学的援助方法(カウンセリング・心理療法)とを、実際のケースを通して学び、習得する。
学習心理学特論 芳賀康朗 教授
成育後のヒトが示すほとんどすべての行動は、生後の経験を通じて学習されたものである。そのため、学習過程の研究は人間行動の理解にとって必要不可欠である。この講義では、ヒトや霊長類動物の発達や、適応において重要な役割を果たしている学習行動に関する代表的な理論や最新の研究を紹介していく。
日本文化研究指導分野
比較日本文化論演習、特論 吉田喜久子 教授
日本文化の特徴である多様性は日本の思想の特徴でもあり、特に日本の大乗仏教は殆どすべての宗派を取り入れ併存させてきた。特徴の二つめは、外来文化の日本化ということであるが、思想の領域でも、日本仏教や日本儒教という独特の思想を生んだ。この科目では、思想における日本化という問題をとりあげ、次に思想の日本化の原動力はどのように考えられるかということを考察する。
日本近世教育文化論演習、特論 川口雅昭 教授
山崎闇斎は古代以来の外来思想である仏教、儒学を集大成し崎門学を確立した。この学派の国語知識の欠乏を補ったのは、契沖以来発展を見せた国学である。やがて崎門学と国学は一つの流れに吸収され水戸学となる。そして、後期水戸学という大輪の華を開くのである。近世のその流れの中に吉田松陰が登場する。本科目ではかかる我が国近世期の教育思想と教育文化とを総合的に解明する。
茶道文化論演習、特論 神谷昇司 教授
利休により完成した茶道は、現代まで脈々と受け継がれ、日本の伝統文化の根幹をなすものである。そして点前は茶人の長い経験と工夫とによって、洗練され一定の方式が生まれ、それが無駄のない、美しい型となって現代まで脈々と受け継がれてきた。点前作法の規律正しさ、節度ある人と人との応対の仕方、手の運び、または身体全体の動作などすべて、五常(人の守るべき五つの道徳)にかなっている。点前を通して亭主と客の距離(間)も含めて探求する。
日本語教育演習、特論 文野峯子 教授
外に向かって情報発信を行うには、外の視点から日本語・日本文化をとらえる力が求められる。外の視点から客観的に日本語・日本文化を捉えることによって、逆に日本語・日本文化についての理解を一層深めることもできる。この科目は、日本語・日本文化を外の目で捉える訓練を通して、変化する国際社会に対応できる視座をもつ日本語教師の育成を目指す。



